☆ 何故か我が家には江戸時代初期のふる〜い屏風を保管しているのです。
話せば長くなるけれど、主人の先祖に多分骨董好きがいたのでしょうかね。
父親が戦後間もなく亡くなった為、めぼしい骨董品は殆ど残された家族の
食糧に代わってしまった。それでも何故かこの大きな屏風二そうは疎開先の
福井県の武生から転々と一緒に引越しを繰り返し、10年前に義兄の元から
我が家にやってきたというわけです。
あれは岩佐又兵衛の直筆かも・・・そんな夢のような噂もあったようですが、
残念ながら又兵衛自身の作ではなく、その弟子あたりが描いたのではないか
という筋が真実のところらしい。
先日NHKテレビで岩佐又兵衛の作品と作風解説を初めて詳しく見て、
やっぱり違うと納得できた。劇画のような描線の緻密な描き
は確かにすごいけれど、私的には家の屏風の絵のほうが好きです。
二双の屏風には12ヶ月の暮らしの風物詩が美しく描かれており、
情景がほのぼの伝わってきてあれこれと空想してみるのも
面白いものです。一体どんな絵師が誰の為に描いたのかしら・・・
・・・・ なんてね。